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上っ面

チョット前になってしまったけれど、
ウーゴ・ファトルーソ とヤヒロトモヒロのライブは勉強になりました。



リハーサル終了後、本番へ入る時にいつものクセで客の入りに合わせてボリュームを調整してしまう。

しかしウーゴ&ヤヒロは頑なに「演奏が始まってからは一切PAには触らないで下さい」と釘を刺される。

始まってみると明らかに音が小さい、
涙が出そうなくらい歯がゆい思いを15分ほどすると、音量は演奏者の意図的なものと判明、
徐々に音量が上がってくる。
正確には物理的なところそんなに上がっていない、
上がってきたように感じさせるだけのパフォーマンスなのです。
そして、お客さんは見る見る演奏に引き込まれていき、心地よい音量の中に没頭していく。

素晴らしかった。


端くれながらもPAオペレーターを仕事(サービスか?)の一つとしてやっていると、
欲が出てきて、どこかで自分の好みの音作りを行っている事に気付く。
たまに「音がいいですね」などと言われるとまた、調子に乗ってしまったりする。

よくライブハウス慣れした若者のオペレーションをすると「この曲はリバーブ強めで」とか「照明はこの曲ではこんな感じに」とか要求をされることがある。

十分なリハ、もしくは元の音源などが解っていれば対応もきくのですが、リハ無しのイベントで初対面の時などは僕の勝手な采配で顧客満足に影響するのかと思うとめんどくさくなってしまう。

そんな事を思いながらも「ファンの人が不快な思いをしないように」と頭をグニャグニャにしながらオペレーションに取り組む。
そしてつい音量や音圧を上げることによって「どうだ!」的なところに逃げる自分がいる。
これが大きな勘違い。

ライブは演奏者が作るものであって、俄かPAなどが作品に参加するのは野暮天なのですね。
ずっと前は乗り込みのPAが来ると、モジョの音はそうじゃないんだよな~とジレンマを感じたこともありましたが、
それはそれ演奏者が信頼している人間こそが作品への参加を許されるのですね。




MOJO GROOVEにて、
モアリズムには小さいステージで演奏していただきましたが、
まさにこのウーゴ&ヤヒロの色々を理解、実践していた。
人は雑踏の中でも聞きたい音を聞き分ける能力がある、
演奏で魅了できれば客さんに聴く耳を立てさせることは出来るし、
アンサンブルを整えれば迫力を出すことができる。


中村さん(モアのgt&vo)
「モニターは足を乗せる台として使いたいので・・・」
と云ったやり取りは男気の台詞


解説すなら「本来自分の演奏を確認する為のものですが、モアリズムは各自の音を技術によってバランスよく作り、よってそれぞれのパートの音を聞き逃し混乱することはないのでモニタースピーカーに補助してもらうことは不必要、しかし片足をそこに乗せてポーズを決めることがあるので置いておいて欲しい」

優秀なバンドはステージ上の各自の音量でバランスを作る。
そこには小さい音で演奏する技術が必要となるので、
打楽器などに関しては大きな音を出すよりも難しい技術が要求される。


以前O内さんに「ことジャズにおいて、迫力を出すには完璧なユニゾンである」と云った事を教わる
そして、昨年聴きまくったオーネットコールマンを思い出す。



今回のライブでは本当に勉強させられました。
そして、また新しい課題が見えた、そんな10月でした。



「PA」とはPublic Addressの略で公衆伝達という意味があったりします。





ところでタイトルの「上っ面」ですが、

ウーゴ&ヤヒロの演奏の序盤「歯がゆい思いを15分」は結局のところ自分にとって都合のいい音を追いかけるあまり、二人のほんとに伝えたい音(本質)を無視していたこと、未熟だったということ。

昨今、
政治やら何やら「あいつが、あー言ったからギャー」「こいつが、こんなことしたからギャー」といったように、
上っ面のあげあしの取り合い、または出鱈目な出所のニュースソースにギャーギャーと過敏な方たちがブラウン管(今は液晶ですね)の中にいっぱいいますが、
「何であいつは、あー言わざる得なかったのか?」
「何でこいつは、こうせざる得なかったのか?」
っていうこと(本質)を考える能力があれば、
もう少し冷静になれるのに。

すいません、また生意気なことを書いてしまった。
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by mojo-m | 2010-11-04 12:57 | Trackback

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