野澤享司さんについての思い出


24年前(1990年)僕は吉祥寺に2年ほど住んでいました。
丸井の脇から井の頭公園に抜ける道沿いの「仲屋むげん堂」や「ペパーミントカフェ」が一階に入っていたアパートの上に住んでいて、
4畳半しかないその部屋に男二人で生活していました。
建て前は専門学生ですが何をする当てもなくバブル景気の終盤で将来に対し何の不安もなくダラダラと生きていたのです。
夜は朝まで酒とギター、だいたい南口の駅前にマクドナルドから取ってきた段ボールを敷いて屯するのです。
昨今の路上系などと言われる人たちには恥ずかしくてお見せできないほど酷かった、無秩序、無謀、無神経でそのうち毎回警察がやってきて喧嘩になります。
もちろん学校へは殆ど行ってません。
余談ですが北口ではバンバンバザールが路上でやってて、井の頭公園には真心ブラザースがいました。
みんなデビューする直前だったと思います。

そのころにベルウッド関連の音源が一部CD化されたりもしていて、何となく買ったのが「中津川フォークジャンボリー」
以前のブログにも書いています。
http://mojomojo.exblog.jp/14735505

これ、どの出演者も素晴らしいのですが特に気になったのが、のこいのこさん、野澤享司さんのお二人
のこいのこさんは知る人ぞ知るかつてのCMソングの女王
野澤さんは当時インターネットもなかったので全く謎の人でした。


そんなさなか、良く一緒に遊んでいた加藤君(僕が影響を受けたギタリストの一人)と云うのがいて面白いオジサンがいるから遊びに行こうと誘われる。
そのオジサンの名は那須川タツヤ、ゴールデンバットにも顔を出していて、確か三鷹辺りに住んでいたんだけど秋田出身で普段は職人なんだけど仕事にはあまり行かず朝から晩まで酒を飲んでいるどうにもならない人、
ブルースが好きで猫好きでギターがそこそこ上手くて良い歌を歌う。
起きている時はずーとワンカップを飲んでいて飯は食わない、朝になるとちょっと味噌汁をすする、そしてまたワンカップ。
こんな漫画のような人はあの頃結構いたけどこの人は特に滅茶苦茶だった。
その頃、一緒に江古田のバディでライブしたんだけど前日那須川さんの家で打ち合わせと称して朝まで飲んで中央線に乗ったとたんギターケースをちゃぶ台の替わりにしてワンカップを開ける。
結局、アル中特有の色々があって長生きしなかったんだけど・・・
この人からはいろんなレコードを教わった。
殆どブルース、オーティス・ラッシュのコブラの頃のやつとか古いものが多かったような気がする。
そのブルースの山の中に野澤享司の「白昼夢」があったのです。

初めて聴いたときは何とも言えない感じだったけど、それがその日のうちに何度も聴きたくなる、じわじわくる衝撃。
中津川のライブ音源はかなりアバンギャルドでそこがまた好きだったのだけど、スタジヲ盤から伝わる繊細なギターと世界観はその頃好きだったブランキージェットシティがどうでも良くなるくらいインパクトがありました。


しばらくして、そんなオジサンたちとの無軌道な生活も長続きはしなくて、吉祥寺から逃げるように旅に出たり、就職したりしてるうちに那須川さんも死んでしまい、それと同時に「白昼夢」の記憶も薄れてしまった。

10年後、30歳になってサラリーマンを辞めて飲食の修行を四谷の荒木町で始めた頃、エイベックスが何を思ったのかベルウッドの一連をCDにしたのです。
そこでやっと野澤さんの「白昼夢」を入手して何とも云えないノスタルジックに打ちのめされるのです。
それで、荒木町でのある日、食材を買い出しに行く途中で曙橋のbar461という店先に何と野澤さんのライブ告知が張り出されているのを発見。
ライブを見る事は出来なかったのですが、チョットだけ店を抜け出してbar461のオーナーにお願いして野澤さんと少しだけ話をさせて頂きました。
野澤さんとはその時それっきりで、僕はと云うとその後転々と3年間調理の修行、そしてモジョのたち上げとなります。

もともと所沢の人間ではないのでモジョを立ち上げたものの右も左も解らず店を切り盛りしていましたが、だいたい街の事はお客さんが教えてくれるのです。
で、ある日、レンレンと云う店(現ホーボーズ)でパーティーに誘われ遊びに行ったら、何とそこに野澤さんのライブ告知が貼ってある。
数日後、ライブ会場の「ブロックヘッズ」へ店を抜けだし野澤さんに会いに行きました。
いろいろ話を聞いたら野澤さんとモジョの近所の「ひょっとこ」のマスターはパパ友達だったり、モジョでやろうなんて話が出た矢先に亡くなってしまった高田渡さんは野澤さんと一緒にツアーをしていたり、
沢山のめぐりあわせを感じるのです。
野澤さんのジャケットを隅々まで見るとサポートミュージシャンは「はちみつぱい」の人たちがやっていて、かしぶち哲郎さんは野澤さんの幼馴染だったり。


それからまた10年経ち、モジョでの野澤さんのライブは12/14の今度のライブで3回目になります。
最近は会うといつもプロレスの話で盛り上がる、そんな変わった関係を築かせて頂いてます。


そういえば、ここ3年くらい池袋のJAZZフェスでPAをさせて頂いていますが、今年やった時の僕の担当ステージに463バンドというのがいまして、
他の出演者はジャズ、フュージョンが殆どを締める中、唯一ブルースをやっていて、最後にモジョ・ワ―キンなんかやるもんだから、何となくうれしくてフェーダーに置いた指も勝手に音量を上げていました(笑)
それでそこのリーダと終演後に話していたらなんと曙橋のbar461のマスターでした。
もう嬉しくなってしまって、その時の野澤さんの話なんかを夢中でしていて、その話の中で「実は今日はアルバイトですが本業は所沢で・・・」なんて話をしたら、むこうが今度はビックリして「モジョの事は知ってるよ」なんて言われて、思わず恐縮してしまいました。


なんか、こないだブログにあげた高校の話みたいな展開になってきたけど・・・なんて云うか、世間は狭いですね。


そうそう、今回12/14に共演する生田敬太郎さんは、もともと菊地君が教えてくれた人で、一時期夢中で聴いていて、これは何としてもライブを観たいと思っていたら、野澤さんと親友だったりして。
それで野澤さんに頼んでブッキングしていただいて。
もうこうなったら菊地君も巻き込んでやっちまえ!ってな勢いでイベントを立ち上げたんだけど、
たまたまWCカラスさんがその日は狭山のフェローズだよ、なんて話からどこでどう間違えたのかカラスさんも巻き込んじゃって、もう義理も不義理もしっちゃかめっちゃになってアレなんだけど
フェローズ、レンレン、ホーボーズ、ブロックヘッズ、ひょっとこ、他にもたくさんの音楽好きが集う店があるこんな地域でそれなりに商売が続けられて本当に幸せです。

それでは最後になりますが、あえてこれで締めましょう。
個人的にビックリしたのは大好きなエイプリルフールやフードブレインで活躍されてた柳田ヒロさんが健在だ!


12月14日(日)
野澤享司、生田敬太郎、菊地のりよし
OA、W.C.カラス
Open/17:30 Start/18:30
予約2500円 当日3000円 (エビセン食べ放題、ドリンク別)
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by mojo-m | 2014-12-06 05:19 | Trackback

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