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お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました


昨日、遠藤ミチロウ自身が監督を務めるドキュメンタリー映画『お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました』を新宿で観てきました。
オーティスのマスターや竹原ピストルさん、アズミさんなど、知人も多く出演している事もあってそっちに気を取られることが多かったけど、非常に興味深い映画でした。
上映の後に奈良美智さんとの対談で「スターリンの文学性」「東北」について語られていましたがそちらも非常に面白かった。
ミチロウさんの故郷=母親といった感覚は自分にも思い当たる節があり、劇中の親子の会話には他人とは思えないやり取りがある。
ほのぼのとしつつ決して目をそらせない現実としての「母親」とのコミュニケーション、そこにパンクの本質を垣間見たような気がします。
親離れが出来ないという指摘を受けるミチロウさん、
故郷に背を向ける行為こそ故郷への思いを引きずる証拠、
太宰や安吾、寺山の文学にも共通する世界観は全ての人の心の中にあるシコリ。
以前ミチロウさんと会話をしていて「3.11」が無かったら福島なんて大嫌いだったんだよなぁとおっしゃっていましたが、その「大嫌い」というマイナスの情の意味が少し理解できた、そんな映画でした。
そして還暦を超えてなを旅を続けるミチロウさんは本当にカッコいい人だと再確認しました。
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by mojo-m | 2016-01-27 03:06 | Trackback

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