のりよしならよし

モジョを立ち上げて早々にやってきた菊地くん。
ソフト・マシーンを爆音でかけて床にひっくり返って鑑賞したあの時から15年、15年の間に散々じゃれ合い、ときに喧嘩をし、愛し合い、出鱈目なことの繰り返しでしたが、ステージに並んだ時にうっかり涙が出てしまった。
お客さんも含め、一人ひとりが菊地くんを通して多様性を許容した美しいコミュニティーになっていた。
一つの理想が現実になった瞬間でした。
本日の菊地のりよしトリビュート「のりよしならよし」のレコ初ライブはとても良いイベントになりました。

以下は彼に宛てた手紙
.

菊地くん

僕は、あなたのことが好きです。
酔っ払ってふざけている、そんな時の菊地くんが好きです。
飲みがススムに連れだんだん猥褻なことを言い出す。
誰も喜んでないのにマン毛とかアナルとかクンニとか言ってる、そんな菊地くんが好きです。
特に可愛い女の子とかが側にいる時に、一生懸命に気を引こうとして、おどけてみたり、下品な言葉を連呼して、完全に面倒臭がられているのに、引くに引けず、情けなく破顔している、そんな菊地くんのクズっぷりが好きです。

酔っていない時の、気の小さい菊地くんも好きです。
自分が酔っ払う前に、先にベロベロに酔っぱらった人がいて、そんな人に絡まれた時に苦笑いしている、あのどうしようもなく情けない菊地くんが好きです。
いつもは酔っぱらって散らかすくせに、自分のことを棚に上げて、ブツブツと愚痴る菊地くんが好きです。
そう、面倒臭いことからスーと逃げる、そんな小心者の菊地くんが大好きです。
自分勝手で浅はかで、都合の悪いことは美意識という言葉で弁解する。
そんな糞みたいな菊地くんが、反吐が出るほど好きです。

いつだったかあなたは、「上から目線で言われるのが嫌いだ」と言ってましたが、つまりそれは、あなたが常に人を見下して生きている証拠なんですね。
上だ下だと、くだらないコンプレックスを引きずって生きている、そんな人間、菊地のりよしが好きすぎて、何度か縁を切ろうかとも思いました。

でも、そんな菊地くんが皆を安心させてくれるのです。
菊地くんが積み上げてきた借金の額を知れば、自分の不遇なんか大したことないと、菊地くんの飲んだ酒量を考えれば自分なんてまだまだ子供じゃないかと。
そして、そんな人間の弱さ、愚かさを身をもって熟知してきた、The人間、菊地のりよしだからこそ、現代の無頼派として、誰にも真似ができない数多くの名曲を作り出してきたんですね。
だから皆に愛されるのです。
アレン・ギンズバーグは若い頃、ルールを破るのは異端の宿命だと云うような事を言っていましたが、まさにあなたは異端であり、天才なのです。

そんな菊地くんに魅了された仲間たちが愛を込めて、この度1枚のアルバムを作りました。
このアルバムは、皆さんの愛情が異常なほど溢れ出してしまって、憧れが本物を超える、そんな瞬間もかいま見る事ができる、逸品に仕上がりました。
これは一つの奇跡です。
そして本日、この奇跡を共感するために集まってくださった皆さんに、心から感謝の気持ちを込めて、歌わせて頂きます。


# by mojo-m | 2019-03-18 01:26 | 過去のイベント | Trackback

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